イージーラン(Eペース)の効果・適正ペース・距離・オススメのタイミングとは

走(かける)
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本記事のオススメの対象者は以下のような人です。

1.マラソンが速くなりたい人

2.トレーニングの理論が知りたい人

3.長距離のコーチを目指している人

 

マナブ
マナブ

毎日頑張って走っているのに速くならない…

ランニングがきつすぎて続かない…

ゆっくり走って本当に速くなるの?

 マナブと同じような悩みを抱えていませんか?

 イージーランはゆっくり走るトレーニングですが、実は持久系スポーツの土台を作るために欠かせないトレーニングの1つです。当然、マラソンのパフォーマンスを上げる効果も期待できます。

 しかし、いざイージーランを行ってみようとしても、「どれくらいのペースで走ればいいの?」「距離は短くても効果ある?」「ゆっくり走る意味って本当にあるの?」と悩んでしまうかたもいると思います。

 イージーランは欠かせないトレーニングですが、なんとなくの感覚で行ってしまうと、疲労が抜けない・効果が出ない・ケガにつながるといった落とし穴にもはまりがちです。

 目的や理論を理解して行えば、スタミナ増加によるパフォーマンス向上が期待でき、マラソンでも完走や記録更新に繋がることでしょう。

 本記事ではそんなイージーランについて分かりやすく解説していきます。

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初心者にもわかりやすく解説しますので、「速くなるために、あえてゆっくり走る理由」を理解したい方は、ぜひ最後まで読んでみて下さい!

イージーランとは?

走(かける)
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そもそもイージーランって何なの?という疑問にお答えするために、まずは大まかにお伝えします。

大まかに知っておくことで効果・適正ペース・距離が分かりやすくなります。

イージーランとはーーー低強度でリラックスした走りを指し、身体への負担を最小限に抑えつつ、持久力や回復力を高めることが目的です。

 特に”マラソン”や”長距離走”を目指すランナーにとってイージーランは「ベース作りの核」となる存在です。

 特に初心者ランナーや怪我から復帰したランナーにオススメであり、イージーランだけでもある程度持久力が向上し、走力が向上します。健康レベルのランニングなら、このイージーランだけでも十分効果が期待出来ます。

 中〜上級者ランナーにおいてもイージーランというトレーニングを非常に大切にしており、トレーニング全体の約80%をイージーランのような低強度にしていると言われています。

イージーランを疎かにしているランナーは、記録が安定せず大会に向けた調整時のピークが短いとも言われているようです。

走(かける)
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実は!!プロのサッカー選手も練習の8割は会話が出来る強度の練習をしていると言われています。

イージーランの効果

マナブ
マナブ

イージーランをすると身体でどのような変化が起きるんですか?

走(かける)
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そうだね。

次はイージーランを行うことで身体でどのような変化が生じるのかについて整理していきます。

イージーランの効果:毛細血管の密度向上

 イージーランの効果一つ目が毛細血管を生成し、密度を向上させるということです。毛細血管が生成されることで、酸素や栄養素が筋肉の隅々まで届きやすくなります。

 その結果、走り続けるためのエネルギー生成に貢献するため、持久力アップに繋がります。

 持久力向上だけでなく、回復力向上などの効果があり、速く走るトレーニングの土台やトレーニング後の回復効果を高めることが期待できます。

走(かける)
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マラソン選手が細い身体で長く速く走れる理由は毛細血管の密度が高く、エネルギー生成効率が段違いだからです。

イージーランの効果:ミトコンドリアの生成

 隅々まで行きわたった栄養素と酸素はミトコンドリアで使用されます。ミトコンドリアは栄養素と酸素を使用し、筋肉を動かすためのエネルギーを生成するところです。

 ミトコンドリアとは発電所みたいなところです。栄養素と酸素を使用し電気を作り、筋肉を動かし続けるために欠かせないものです。

 イージーランはこのミトコンドリアを生成する効果があります。

 ミトコンドリアが生成されることでエネルギー生成力がアップし、持久力アップ効果が期待できます。毛細血管の生成と合わさり、より多くの栄養素・酸素をエネルギー生成として効率よく利用出来るようになるため、持久系スポーツのパフォーマンス向上に貢献します。

 また、イージーランでミトコンドリアを生成しておくことは、早く回復する身体を作ることに繋がり、継続的なトレーニングを可能にします。

走(かける)
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毛細血管+ミトコンドリアの生成でエネルギー生成効率をアップすることで疲れにくい身体ができあがってきます。

イージーランの効果:ケガのリスクを抑える

 イージーランは”低強度でリラックスした走り”であり、速いペースのランニングよりは身体の負担を抑えることができます。ランニングは片足でジャンプし、片足で着地を繰り返しながら前に進む動きであり、実は身体の負担が大きいスポーツです。

 

 イージーランは身体の負担を抑えながら走るための身体を作ることが期待できます。徐々に筋肉や関節・腱・靭帯などを走ることに耐えられるように強化していきます。いきなり速いペースで走ると身体が耐えきれず、ケガをしてしまうリスクがあるため、まずはイージーランで身体を徐々に作っていくことが推奨されています。

マナブ
マナブ

まずはゆっくり走って身体を作っていくことが大切なんですね。

走(かける)
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いきなり頑張って速く走ろうとすると、筋肉や腱・関節・靭帯などを痛めてしまい、ランニングを止めてしまう原因になってしまいます。

まずはイージーランで、徐々に身体を作っていきましょう。

イージーランの効果:ストレス軽減・気分の改善

 イージーランは、ストレスホルモンであるコルチゾールを過度に高めにくく、自律神経や気分を整えることで、ストレス軽減に役立つ可能性があります。

 また、リズム運動としてセロトニン系の働きに関わり、気分の安定リラックス感につながる可能性があります

コルチゾールについて

 コルチゾールは「悪者」ではなく、運動・起床・ストレス時に分泌される必要なホルモンです。

 高強度運動や長時間すぎる運動では、身体への負荷が大きくなり、コルチゾールが上がりやすくなります。
 一方で、イージーランのような 低〜中強度の有酸素運動 は、過度なストレス反応を起こしにくく、継続することでストレス耐性や自律神経の調整に良い影響が期待できます。

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イージーランは「高強度の運動に比べてコルチゾールを過度に上げにくく、長期的にはストレス調整に役立つ」ことが期待出来ます。

セロトニンについて

 セロトニンは、気分の安定・安心感・睡眠リズムなどに関わる神経伝達物質です。

 ランニングのような一定のリズムを刻む運動は、セロトニン神経系の活動に関わると考えられています。特にイージーランは、息が上がりすぎず、リズムよく続けられるため、気分の安定やリラックス感につながりやすい運動です。

走(かける)
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イージーランは”気分の安定”や”リラックス感”につながることが期待できます。

 イージーランは、身体に強いストレスをかけすぎずに行える有酸素運動です。

 高強度のトレーニングでは、ストレスホルモンであるコルチゾールが高まりやすくなりますが、イージーランのような低〜中強度の運動では、過度なストレス反応を起こしにくいのが特徴です。

 また、一定のリズムで走るランニングは、気分の安定に関わるセロトニン系の働きにも関係すると考えられています。そのため、イージーランは体力づくりだけでなく、気分転換やストレス軽減にも役立つ可能性があります。

 ただし、無理に距離やペースを上げすぎると、かえって疲労やストレスが強くなることもあります。心地よく会話できるくらいのペースで走ることが大切です。

マナブ
マナブ

イージーランは身体だけでなく、精神的にも良い効果が期待できるんですね。

走(かける)
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その通りです。

イージーランは、ストレスをため込まないための“心の回復走”にもなります。

気分が落ち込む・少しイライラする時はイージーランをしてみてもいいかもしれませんね。

イージーランの適正ペース

ペースを主観的に設定

 イージーランの主観的なペース設定は「走りながら会話が出来る」ことです。今走っているペースで走りながら会話が出来るのであれば、イージーランの適正ペースである可能性が高いです。

 主観的な設定では特別な道具を必要としないため、全てのランナーの共通となる指標になります。

走(かける)
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今のペースは”走りながら会話は出来そうかな?”と考えてペースを調整しましょう!

心拍数ベースに設定

 ペースを心拍数で管理すると主観的と合わせてよりイージーランの適正ペースでコントロールしやすくなります。心拍数からペースを設定するには最大心拍数が必要です。最大心拍数は測定することでより正確に心拍数ベースでペースを設定することが出来ますが、年齢から予測する方法もあります。

 最大心拍数の測定はかなりきついため、難しい…という人は年齢から予測して走ってみて調整してみて下さい。

最大心拍数を測定する方法

 自身の最大心拍数を測定方法として坂道ダッシュを繰り返す方法がオススメです。

1.2分間坂道ダッシュを繰り返して心拍数を測定

2.1分間の測定後に再度坂道ダッシュを2分間行う

 坂道ダッシュを繰り返していき、心拍数が最大値から変化しなくなった値が最大心拍数です。

年齢から適正ペース予測する方法

1.220ー年齢=最大心拍数

2.最大心拍数×60~70%

【例】年齢30歳:(220ー30)×60~70/100=114回/分~133回/分

心拍数ベースの注意点:心拍数に影響を与える要因

 心拍数は走るペースだけでなく、「疲労や睡眠不足・ストレスなどによる身体の調子」・「走る道路の整備や勾配気温」などによって左右されます。そのため、走るペースは変わらないけど、心拍数が上がりやすいという時はペースを落とすことを推奨します。

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心拍数ベースでペースを管理する場合、ランニングウォッチが必要です。安いモデルでも十分なので、まだ持っていないという方はランニングウォッチの購入を検討してみて下さい。

自己ベストベース

VDOT Calculator:自身の走るペースを具体的な数値として示してくれるアプリ

 VDOTは自己ベストのタイムを打ち込むことで自身の走るペースとトレーニング強度を示してくれる優秀なアプリです。

※Mi=マイルであり、日本人ならkmを参照して下さい。

 自己ベストは10キロ走としていますが、フルマラソン・ハーフマラソン・15キロ・10キロ・1500mなど数多くの中から選択し、記録を打ち込むことで適切なペースを示してくれます。しかし、Vdot Calculatorで自己ベストを入力する際は、ハーフマラソンのタイムを使用することを推奨されているようです。

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ベストベースでペースを管理するにはスマフォとアプリが必要です。オススメのアプリはStrava(ストラバ)です。ぜひ活用してみて下さい。

しかし、走っている時にスマフォを注視するわけにはいきません。心拍数ベースと合わせてペース管理する場合、ランニングウォッチを付けることをオススメします。

イージーランの適正距離

 イージーランで身体に変化をもたらすのであれば適正な距離を走ることが必要です。

 距離が短すぎれば効果は出ず、距離が長すぎれば疲労によりケガやパフォーマンス低下に繋がる恐れがあります。イージーランの効果を最大限に引き出すには適正な距離で走ることがポイント!!

初心者:<時間:20~30分>・<距離:2~4km>

中級者:<時間:30~60分>・<距離:4~10km>

上級者:<時間:60~90分>・<距離:10~15km>

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イージーランで適正な距離を走ってパフォーマンスを上げていきましょう!

週間走行距離からの一日のイージーランの上限距離

 イージーランで一度に走る距離の上限は週間走行距離の25~30%と言われています。週間走行距離が60kmの人なら15~18kmです。

 イージーランは楽に走るペースといっても走り過ぎは故障のリスクが伴うため、走り過ぎには気を付けましょう!!

朝はイージーランがおすすめ

 イージーランは朝ランと夜ランどちらでも良いですが、朝ランの空腹時に行うことで脂質代謝能力を効率よく鍛えることができると言われています。

 脂質代謝能力を鍛えることで持久力を底上げし、糖質エネルギーを温存しやすくなります。その結果、フルマラソンにおける「30kmの壁」克服に繋がったり、レース終盤でのスパートをかける余力を残すことに繋がります。

 夜もイージーランは欠かせません。しかし、イージーランの一部を朝ランに回すことで記録更新を狙うランナーは夜にスピード練習を行うことができます。

まとめ

 本記事はイージーランについて解説してきました。

 イージーランは”低強度でリラックスした走り”を指し、身体への負担を最小限に抑えつつ、持久力や回復力を高めることが目的でした。特に”マラソン”や”長距離走”を目指すランナーにとってイージーランは「ベース作りの核」となる存在です。

 持久力や回復力を高める背景には”毛細血管””ミトコンドリア”の生成効果があるためです。この毛細血管とミトコンドリアの生成が走っている時のエネルギー生成効率を上げて、持久力向上に効果があります。また、エネルギー生成効率が上がることはトレーニング後の回復を高める効果も期待できます。

 また、イージーランは身体の負担を抑えながら走るための身体を作ることが期待できます。徐々に筋肉や関節・腱・靭帯などを走ることに耐えられるように強化していきます。

 イージーランは精神的にストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を調整することに繋がり、長期的にはストレス調整に役立つ効果が期待できます。また、ランニングのような周期的な運動はセロトニンの分泌を促し、精神を安定させることにも繋がります。

 そんなイージーランの効果を引き出すにはペースの設定が大切です。目安は走りながら会話が出来るペースです。もっと正確にペース管理したいという方は心拍数を参照したり、VDOT Calculatorというアプリを参照しましょう。

 イージーランで身体に変化をもたらすのであれば適正な距離を走ることが大切です。短すぎず、距離が長すぎず、能力に合った適正距離を走りましょう。

初心者:<時間:20~30分>・<距離:2~4km>

中級者:<時間:30~60分>・<距離:4~10km>

上級者:<時間:60~90分>・<距離:10~15km>

※一度に走る距離の上限は週間走行距離の25~30%

走(かける)
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今日が一番若い日です。ランニングの恩恵を最も受けることができるのが今日です。

さっそくイージーランを取り入れてパフォーマンスを上げていきましょう!!

参考文献

Esteve-Lanao J, Foster C, Seiler S, Lucia A. Impact of training intensity distribution on performance in endurance athletes. Journal of Strength and Conditioning Research. 2007;21(3):943–949.

Muñoz I, Seiler S, Bautista J, España J, Larumbe E, Esteve-Lanao J. Does polarized training improve performance in recreational runners? International Journal of Sports Physiology and Performance. 2014;9(2):265–272.

Daussin FN, et al. Effect of interval versus continuous training on cardiorespiratory and mitochondrial functions: relationship to aerobic performance improvements in sedentary subjects. American Journal of Physiology–Regulatory, Integrative and Comparative Physiology. 2008;295(1):R264–R272.

Ingjer F. Effects of endurance training on muscle fibre ATP-ase activity, capillary supply and mitochondrial content in man. The Journal of Physiology. 1979;294:419–432.

Hoppeler H, et al. Endurance training in humans: aerobic capacity and structure of skeletal muscle. Journal of Applied Physiology. 1985;59(2):320–327.

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