マラソンやランニングをしていると、「今日はやけにキツい…」と感じる日があります。実は、それは向かい風が原因かもしれません。
同じペースで走っているはずなのに心拍数が上がり、脚も速く疲れてしまう…そんな経験は多くのランナーが一度はしているはずです。
実は向かい風は、気合や根性だけではどうにもならない物理的な負荷を身体に与えています。しかし、向かい風の影響を正しく理解し、走り方や考え方を少し工夫するだけで、消耗を最小限に抑えることが可能です。
【本記事内容】
1.向かい風がランニングに与える影響
2.向かい風の中を走るコツ
3.向かい風を想定した対策
初心者ランナーさんでも分かりやすく解説しますので、向かい風に負けず、安定した走りを続けたいランナーはぜひ参考にして下さい。
向かい風がマラソンに与える影響
エネルギー消費量の増加・ペースダウン

向かい風は進行方向に対して、正面から焚きつける風のことを指します。そのため、前に進むための推進力が阻害されてしまいペースが落ちたり、ペースを維持するためにエネルギー消費量が増加します。そのため、向かい風の中でペースを維持しようとすると消費量が大きいため、後半で失速してしまうかもしれません。
特に向かい風が強い区間であったり、身体の面積が大きいランナーは向かい風の影響を受けやすいです。

レース序盤の向かい風は勇気をもって、あえて気持ちゆっくりのペースでも仕方ないの気持ちで走りましょう!
ペースが乱される

マラソンのような長距離を走るスポーツはペースをいかにコントロールするかが大切です。向かい風の中をペースを維持して走ろうとすると、後半失速してしまう原因になってしまうかもしれません。しかし、反対にペースを落とし過ぎると後半で巻き返せなくなってしまうかも…
このように向かい風の中でペースをコントロールすることは知識と経験、戦略が大切になってきます。
呼吸が苦しくなる

冬のマラソンで冷たい空気を正面から受け止め、口呼吸で吸ってしまうと気管に刺激がはいります。冷たい風を口呼吸で直に吸ってしまうと、刺激を受けた気管が縮こまり呼吸が苦しくなってしまいます。
特に寒い時期のマラソンレースは冷たい空気が直に入ってこないように鼻から息を吸うことを意識することが推奨されています。
向かい風の中を走るコツ
少し前傾姿勢を保つ

ランニングフォームを工夫すること、向かい風の影響を減らすことができます。
正面に対して身体の面積が大きいと向かい風の影響を強く受けます。そのため、正面からの面積を減らすことで向かい風の影響を減らすことができます。
向かい風の影響を減らすランニングフォームは、骨盤から体幹をやや前傾位に保つフォームです。坂道などでも推奨されているフォームですが、向かい風の中でも使用することで正面からの面積を減らし、向かい風の影響を減らすことができます。
また、腕振りは普段以上にコンパクトにすることで、わずかですが向かい風の影響を小さくすることができます。

体幹をやや前傾位にしたフォームが維持出来るように筋トレも怠らずやっておきましょう。
無理にペースを維持しない

向かい風の中では無理にペースを維持しないことも戦略の1つです。レースの前半や風の強い区間で、無理に普段のペースを維持しようとするとオーバーペースとなり後半失速してしまうかもしれません。
風の強い区間では、あえて普段より5~10秒/kmほどペースを落とすことも重要です。そうすることで、エネルギーを温存し後半で勝負をかけたり、風の弱い区間・追い風の区間でタイムを取り戻すこともできます。

ペースを落とすのは不安であり、勇気が必要ですが、戦略的に向かい風ではあえてペースを落とすことも大切です!
集団の後ろを走る

他のランナーのすぐ後ろを走ることで風よけ効果があり、楽に走ることが出来ます。特に風が強かったり、走るペースが速い時は、この風よけの恩恵が大きくなり有利にレースを進めることに繋がります。
自転車競技ではこの風よけをチームで順番に活用しレースを有利に進めていきます。このように風の抵抗は、レースにおいて無視できないものです。
自身のペースに近い人を見つけ、上手に後ろに位置取り、楽にレースを展開していきましょう。
走るペースが近い仲間とレースを走る場合、一定の間隔で交互に前を走ることで風の抵抗の負担を半分にすることもできます。レース展開を事前に想定しておき、戦略をたてておくのもレースの醍醐味です。

集団の後ろで休んだり、あえて集団の先頭を走りペースをコントロールするなどの駆け引きもレースの面白いところです。
向かい風を想定した事前対策
ランニングウェアを身体にフィットするものにする
向かい風は着用しているウェアによっても影響の程度が異なります。バサバサと風になびくようなウェアは”かっこいい”ですが、風の影響を受けやすいです。細かいところまで突き詰めたい方はできるだけ身体にフィットするウェアを選びましょう!

ウェアはランニングパンツの中にしまうことで向かい風の影響を減らすことができます。
走りの邪魔にならない程度にウェアをランニングパンツにしまうことも一つの手段です。
キャップが飛ばないようにしておく
向かい風が強いとキャップが飛んでいってしまうリスクがあります。キャップが飛びそうになると、気になってしまいレースに集中出来ません。キャップをかぶる場合は、あご紐やフィットするようなものを選びましょう。
レース展開を考えておく

レース経験のある中級者は事前にレース展開を考えておくことも大切な要素です。風向きや風の強さ、地形などを事前に確認しておき、どこで勝負をかけるのか、どこは温存するのかを考えておきましょう。
事前に考えておくことで、周囲のランナーのペースに惑わされずに戦略的な走りが可能になります。
まとめ
今回はマラソンにおける向かい風をテーマにレースに与える影響から走るコツ・対策方法についてお伝えしました。
向かい風は戦略無しで走るとペースが乱れてしまい、後半のペースダウンによりタイムが落ちてしまう要因となってしまいます。向かい風の中を走る時は、出来るだけ集団の後ろの方で走ることで体力を温存することができます。もし、自身に近いペースの集団・人が近くにいない場合は、骨盤から体幹をやや前傾させ、風を受ける面積を小さくすることで比較的楽に走ることができます。
また、走るウェアやキャップは身体にフィットしたものにしましょう。そして、中級者以上の方は事前にレース展開を考えておくことを忘れずに!
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