フルマラソンでサブ4を目指す!週4回・12週間のトレーニングメニュー例

マナブ
マナブ

「フルマラソンで4時間を切りたいけれど、どんな練習をすればよいのか分からない」
「毎回5分40秒/kmで走れば、サブ4に近づく?」

 サブ4を目指すときは、目標ペースで走る練習だけでなく、楽なジョグ、長く動き続ける練習、休養を組み合わせることが大切です。

 この記事では、すでにランニングを継続している人に向けて、週4回・12週間のメニュー例を紹介します。週3回しか走れない場合の調整や、補給、レース前の練習量の減らし方も確認しましょう。

 ※以下は研究と一般的なトレーニングの考え方を参考に組み立てた実践例です。この12週間のメニュー自体の効果が研究で検証されたわけではなく、サブ4達成を保証するものではありません。

目次

サブ4に必要なペースは?1km約5分41秒が境界

 サブ4とは、フルマラソン42.195kmを4時間未満で走ることです。

 4時間ちょうどの平均ペースは、約5分41.3秒/km。5分40秒/kmを維持すると約3時間59分06秒となりますが、余裕は約54秒しかありません。

平均ペースフルマラソンの計算上のタイム
5分35秒/km約3時間55分35秒
5分38秒/km約3時間57分41秒
5分40秒/km約3時間59分06秒
5分41秒/km約3時間59分49秒

 いずれも42.195kmを一定ペースで走った場合の計算です。給水での減速、混雑、実際に走るラインの違いは含みません。

 ただし、余裕を作ろうと序盤から飛ばすのは避けたいところ。5分35〜40秒/km程度で無理なく走れるかを練習で確認し、当日の気象やコースに合わせて目標を決めましょう。

 

走(かける)
走(かける)

グロスタイムは号砲から、ネットタイムはスタートライン通過からの時間です。どちらでサブ4を目指すのかも、大会の計測方法とあわせて確認しておきます。

12週間のメニューを始める前に確認したいこと

 この記事のメニューは、次の状態にある人を想定しています。

  • 週3〜4回、合計30〜40km程度のランニングを数週間以上継続している
  • 最近1か月以内に、16〜18km程度の楽なロング走を経験している
  • 走り方が変わるような痛みや、日常生活まで残る強い疲労がない
  • 練習日と休養日を確保できる

 これは医学的な合格基準でも、サブ4を達成できる走力の判定でもありません。メニューの開始負荷を合わせるための目安です。

 まだ週1〜2回、1回5km程度であれば、先に短いジョグの継続と走行時間の確保に取り組みましょう。大会まで12週間しかないからといって、現在の走力を飛び越えて始める必要はありません。

 

走(かける)
走(かける)

5分40秒/kmが短い距離でも全力に近い場合は、目標ペース練習を押し通さず、準備期間や今回のレース目標を見直します。

サブ4を目指すトレーニングの基本は3種類

1.ジョグ|楽な強度で練習を積み重ねる

 ジョグは、文章で会話できる程度の楽な強度で走ります。

 サブ4を目指す人でも、ジョグまで5分40秒/kmに合わせる必要はありません。6分15秒〜7分00秒/km程度になる人もいますが、この範囲より遅くても問題ありません。暑さ、坂道、疲労に応じて調整します。

 

走(かける)
走(かける)

「今日は予定より遅い」と焦るより、余裕を残して終えられるかを確認しましょう。

2.目標ペース走|本番のリズムに慣れる

 この記事では、5分35〜40秒/km程度の目標マラソンペースで走る区間を「MP」と表記します。

 最初は3〜4km程度から始め、余裕があれば少しずつ延ばします。最初から10〜15kmを走り切ろうとする必要はありません。

 例えば、次のように組み立てます。

  • ゆっくり2kmでウォームアップ
  • 目標ペースで4km
  • ゆっくり2kmでクールダウン
  • 合計8km

走(かける)
走(かける)

息が大きく乱れる、後半にフォームが崩れる、翌日以降の疲労が強い場合は、目標ペース区間を短くするか、その日はジョグに切り替えます。

3.ロング走|長く動き続けることと補給を練習する

 ロング走では、距離を踏むだけでなく、長時間走ったときの脚の疲れ、補給の取りやすさ、シューズやウェアの問題を確認します。

 基本は会話できる楽な強度です。この記事のメニューでは、長い距離を走る日を毎回レースペースのテストにはしません。

 市民ランナーを対象とした研究では、週間走行距離や最長走の距離とマラソン記録に関連がみられました。

 ただし観察研究であり、「距離を増やせば誰でも速くなる」「特定の距離を走ればサブ4」という因果関係を示したものではありません。

週4回のトレーニングメニュー例

 基本形は、ジョグ2回、目標ペースを含む練習1回、ロング走1回です。

曜日練習例目的
月休養週末の疲労を戻す
火ジョグ6〜8km楽な強度で走行量を積む
水休養、余裕があれば軽い補強回復と身体づくり
木合計8〜12km、うちMP3〜8km本番のリズムを確認
金休養週末に備える
土楽なジョグ4〜6km疲労を残さず短く走る
日楽なロング走長時間走と補給に慣れる

 ロング走は、ゆっくりでも負荷の高い練習です。木曜の練習と日曜のロング走の両方を追い込みすぎないことがポイントです。

 

走(かける)
走(かける)

土曜のジョグで日曜に疲労が残るなら、土曜は休みます。曜日を入れ替える場合も、負荷の高い練習を連日に詰め込まないようにしましょう。

サブ4に向けた12週間のトレーニングメニュー例

 第12週の日曜日をレース当日とした例です。月・水・金は原則として休養日にします。

 表の距離はすべて、ウォームアップとクールダウンを含む合計です。「計8km・MP4km」は、8kmに加えて4km走るという意味ではありません。

週火:ジョグ木:合計距離と内容土:ジョグ日:ロング走など週間合計
16km計8km・MP3km4km18kmを楽に36km
27km計8km・MP4km4km19kmを楽に38km
37km計9km・MP5km4km20kmを楽に40km
46km6kmすべてジョグ4km16kmを楽に32km
56km計10km・MP6km4km22kmを楽に42km
66km計10km・MP6km4km24kmを楽に44km
76km計10km・MP6km4km26kmを楽に46km
86km6kmすべてジョグ4km20kmを楽に36km
96km計10km・MP4km4km最大28km、時間上限を優先最大48km
106km計10km・MP6km休養20kmを楽に36km
115km計7km・MP3km休養14kmを楽に26km
124〜5km計4〜5km・MP1〜2km休養または15〜20分の軽いジョグレースレースを除き約8〜13km

第1〜3週:目標ペースと練習のリズムに慣れる

 最初の3週間は、木曜と日曜の練習から無理なく回復できるかを確認します。予定をこなせても、睡眠や仕事に影響する疲労が続くなら量を減らしてください。

第4・8週:意図的に練習量を減らす

 軽い週を挟み、疲労を抱えたまま距離を伸ばし続けることを避けます。休養週を短縮して先へ進む必要はありません。

第5〜9週:ロング走と補給を仕上げる

 この例ではロング走の時間上限を、おおむね2時間30分〜2時間45分に設定します。距離と時間のどちらかに達したら終了し、表の距離を埋めるために延長しません。

 例えば6分30秒/kmなら、2時間45分で約25.4kmです。第7・9週もその距離で終えて構いません。これは本記事の負担管理のための設定であり、万人共通の安全上限ではありません。

 第9週に長めのロング走を置くため、木曜のMP区間は短くしています。距離を伸ばす週に、速い練習まで同時に増やさないことを意識しましょう。

第10〜12週:練習量を減らし、疲労を抜く

 終盤は走り込みを増やす時期ではありません。短いMP区間でリズムを確認しながら、全体の距離を減らしていきます。

 持久系競技のメタ解析では、練習量を減らしつつ強度や頻度を維持するテーパリングでパフォーマンス改善が示されています。ただし、サブ4を狙う全員に同じ減量率が最適と証明されたわけではありません。

 表では走る日数も一部減らしています。普段の頻度を保つ方が調子を整えやすい人は、1回を短くして分散する方法もあります。強度を残すとは、直前まで長く追い込むことではありません。

メニューどおりに進まないときの調整方法

疲労が残ったら、同じ週を繰り返すか軽くする

 表は毎週必ず進むためのノルマではありません。前週の距離に慣れていなければ、距離を据え置くか、軽い週に変更します。

 2025年の5,205人を追跡した研究では、1回の走行距離が過去30日間の最長距離を10%超上回ると、使いすぎによるランニング障害の発生率上昇と関連しました。

 これは「10%以内なら安全」という保証でも、週間距離を毎週10%増やす根拠でもありません。

 特に、練習を休んだ後に予定表の距離へ一気に戻すことは避けましょう。

走れなかった練習を翌日に詰め込まない

 木曜に走れなくても、土曜にMP走を移して日曜に最長ロング走を行う必要はありません。その週はMP走を省く、ロング走を短くするなど、週全体の負担を調整します。

暑い日や坂道ではペースより強度を優先する

 同じ5分40秒/kmでも、気象やコースが違えば負担は変わります。涼しい平地の設定を、暑い日や起伏のあるコースへそのまま当てはめないようにしましょう。

週3回しか走れない場合のトレーニング例

 週3回なら、ジョグ、目標ペースを含む練習、ロング走を離して配置します。

曜日メニュー例
火楽なジョグ6〜8km
木合計8〜10km、うちMP3〜6km
日楽なロング走16〜22km程度

 これはその距離にすでに慣れている人の例です。週3回にした分を1回あたりの長さで埋め合わせないようにします。

 ロング走をさらに延ばす時期は、木曜をすべてジョグにする方法もあります。週3回でも達成できる人はいますが、練習歴や現在の走力による差が大きく、回数だけでは判断できません。

インターバル走や30km走は必須?

インターバル走は、毎週必ず行う必要はない

 速い練習は選択肢の一つですが、本記事の基本メニューには高強度のインターバル走を入れていません。

 

走(かける)
走(かける)

まずはジョグを継続し、目標ペースでの余裕とロング走後の回復を確認します。すでに速い練習に慣れている人が取り入れる場合も、木曜の練習と置き換え、追加で詰め込まないようにします。

30km走は、実施したかどうかだけで判断しない

 30kmを経験することには、長時間走や補給を確認できる利点があります。一方、長い回復期間が必要になり、その後の練習が崩れる場合もあります。

 本記事では30km走を必須にせず、最長距離と時間上限を設定しています。

走(かける)
走(かける)

「30km走ったから大丈夫」と考えるより、数週間の練習を継続できているか、後半に大きく崩れていないかを確認しましょう。

補給の練習も、サブ4のトレーニングに含めよう

 本番で初めてジェルを使うのではなく、ロング走で食べやすさと胃腸の反応を試します。

 Australian Institute of Sportの指針では、運動中の糖質摂取量として、1〜2.5時間の運動で30〜60g/時、2.5〜3時間を超える持久運動では最大90g/時という目安が示されています。高い摂取量では糖質の種類や胃腸の慣れも重要です。

 補給に慣れていない人は、練習で30〜60g/時の範囲から取りやすい量を確認し、約4時間の本番に向けて60g/時前後など、継続できる計画を作りましょう。90g/時をいきなり目指す必要はありません。

 例えば糖質25gのジェルを30分ごとに取れば50g/時です。スポーツドリンクも飲む場合は、その糖質を合計します。「ジェル1個」の量は製品によって違うため、表示を確認してください。

 

走(かける)
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水分は気温や発汗量、給水所の配置に合わせて計画し、のどの渇きも目安にします。給水所ごとに決まった量を無理に飲み切る必要はありません。

レース当日は、序盤にタイムを稼ごうとしない

 練習で身につけたペースを当日も再現できるように、序盤の混雑や周囲のスピードに注意します。

区間意識したいこと
スタート〜5km無理な追い越しや加速を避ける
5〜25km練習で確認したペースと補給を続ける
25〜35km呼吸、脚、胃腸の状態から維持できるか判断
35km以降余裕があれば維持〜小幅な加速。崩れそうなら調整

 参考として、5分38秒/kmを一定に維持した場合の通過タイムは次のとおりです。

地点通過タイム
5km28分10秒
10km56分20秒
ハーフ約1時間58分51秒
30km2時間49分00秒
40km3時間45分20秒
フィニッシュ約3時間57分41秒

 これは一定ペースの計算例であり、序盤に遅れた分を急加速で取り戻すための表ではありません。GPSの瞬間ペースだけでなく、大会の距離表示と経過時間も確認しましょう。

サブ4を目指す練習でよくある失敗

よくある失敗見直し方
毎回レースペースで走るジョグの日は会話できる強度へ落とす
月間200kmなどの数字をノルマにする現在の走行量と回復に合わせる
週末だけ極端に長く走る普段のジョグも確保し、最長走を急増させない
ロング走のたびに全力を出す基本は楽な強度とし、補給も確認する
休んだ分を翌週に追加する実際に継続できた負荷から再開する
大会直前に不安で走り込む短い練習でリズムを保ち、疲労を抜く

走(かける)
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月間距離は結果として積み上がるものです。「あと20kmで目標達成だから」と、疲労がある日に距離を足す必要はありません。

練習を軽くする・中止する目安

 普段のジョグがいつもより明らかにつらい、睡眠が乱れている、脚の重さが数日続く場合は、MP走をジョグへ変更するか休みます。

 痛みでフォームが変わる、走るほど痛みが強くなる、歩行にも痛みが出る場合は、その日の練習を中止し、症状が続くなら医療機関へ相談してください。

 胸の痛み、失神しそうな感覚、普段と異なる強い息苦しさがある場合は、走行を中止して速やかに医療的な対応を求めます。記録より体調の確認を優先しましょう。

よくある質問

サブ4には月間何km必要ですか?

全員に共通する必要距離は決められません。この記事では通常週36〜48km程度を例にしましたが、達成条件や最低ラインではありません。現在の走行量から継続して積み上げられる範囲を考えます。

ハーフを2時間以内で走れれば、サブ4できますか?

それだけでは判断できません。ハーフが全力で2時間なら、同じペースを倍の距離で維持する余裕が必要です。ハーフの記録に加えて、ロング走での失速や補給、練習の継続状況を確認しましょう。

12週間あれば初心者でも達成できますか?

この記事の12週間は、すでに週30〜40km程度を継続している人の仕上げ期間を想定しています。走り始めたばかりの人が、12週間で同じ練習量へ進めるという意味ではありません。

筋トレは取り入れた方がよいですか?

余裕があれば、スクワットやカーフレイズなど、慣れた補強を短時間取り入れる方法があります。まずは週1回程度から、翌日の走りに影響しない量で始めましょう。大会直前に新しい高負荷の筋トレを始める必要はありません。

練習でフルマラソンの距離を走る必要はありますか?

本記事のプランでは必要ありません。42.195kmの予行演習を行うより、数週間の練習を継続し、本番で使う装備と補給をロング走で確認します。

まとめ|サブ4はジョグ・目標ペース走・ロング走を組み合わせて目指そう

 フルマラソンのサブ4に必要な平均ペースは、1km約5分41秒です。ただし、毎回このペースで走ることが、達成への近道とは限りません。

 大切なのは、楽なジョグで練習を積み重ね、目標ペース走で本番のリズムに慣れ、ロング走で長時間走り続ける力と補給方法を確認することです。

  • ジョグは会話できる楽な強度で走る
  • 目標ペース走は短い距離から取り入れる
  • ロング走は距離だけでなく時間と疲労も確認する
  • 休んだ練習を詰め込まず、回復に合わせて調整する
  • レース前は練習量を減らし、疲労を抜く

 紹介した週4回・12週間のメニューは、すでに一定の走行量を継続している人向けの一例です。予定表を埋めることより、自分の走力と回復に合った練習を続けることを優先しましょう。

走(かける)
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補給やペース配分も練習の段階から準備し、無理なく積み重ねた力を本番で発揮できる状態を目指してください。

参考文献