【こんな悩みを解決!!】
1.ランニング後の疲労が大きくて生活に支障が出ている
2.次のトレーニングで疲れが残っている
3.疲労回復のポイントが知りたい
ランニング後の疲労がすごすぎてランニングが続かない
疲れが残っているし今日は休もうかな
ランニングは特別な道具を必要とせず、誰でも始めることが出来るスポーツ。しかし、ランニングは強度が高いスポーツであり、特に初心者さんはランニング後の疲労に悩まされてしまいます。
ランニング後の疲れが残ってしまって、生活に支障が出たり、次のトレーニングが十分に出来なくてしんどい時がありますよね。
ダイエットのため、健康のため、記録更新を狙うため、走る理由は人それぞれですが、ランニング後の疲労回復について知っておくことはランニングの継続・トレーニング負荷の継続のためには欠かせないポイント。
この記事ではランニング後の疲労回復についてTier表とメカニズムについて解説します。
ぜひ、参考にしてみて下さい。
ランニング後の疲労回復を促すTier表
| Sランク | 睡眠・栄養補給 |
| Aランク | アクティブリカバリー・水分補給 |
| Bランク | マッサージ・冷却 |
| Cランク | 静的ストレッチ |
このTier表は、「研究がメタ分析・レビュー分析(研究の全体的な傾向の分析)が中心」としてあること、「研究結果に一貫性」があること、「実用的」であることを基に構成しています。
Sランク:睡眠・栄養補給

【睡眠】
数ある研究でも、睡眠不足は回復遅延の影響が一貫して確認されています。
【成長ホルモンの大量分泌】
身体の回復は成長ホルモンが中核を担っており、深い睡眠で大量に分泌されることが分かっています。成長ホルモンは筋損傷の回復・タンパク質合成促進の役割があり、トレーニング後の回復を促進させ身体を強化します。
【グリコーゲンを蓄える】
睡眠中に肝臓・筋肉のエネルギー補充が進みます。睡眠不足だと、この回復効率が下がり、次のトレーニング強度が下がってしまいます。
【神経系の回復】
脳・中枢神経系のリセットに睡眠は大きな役割を持ちます。具体的には、「反応速度回復」・「運動制御の改善」に関わり、ランニングの「キレ」に直結します。
【炎症のコントロール】
ランニングの身体の炎症は、睡眠中に調整されます。睡眠不足は全身の慢性的な炎症に繋がり、回復が遅れてしまいます。

睡眠不足は「フォームの崩れ」「接地が雑になる」「無駄な力みが増える」などが繋がり、パフォーマンス低下・ケガリスク増加の恐れがあります。
【睡眠の効果を最大化するコツ】
1.睡眠は最初の3時間が非常に大切。最初の3時間は深い睡眠が多い時間帯であり、回復の「ゴールデンタイム」と呼ばれています。
2.睡眠の効果を最大化するには就寝前のNG行動を避けることが大切。スマフォの長時間使用、夕方以降のカフェイン摂取、睡眠中の強い光は睡眠の質を下げるため避けましょう。
【栄養補給】
【グリコーゲン回復(最優先)】
グリコーゲンはランニングで消耗するエネルギー源。特に持久系スポーツではここが超重要です。
運動後は筋肉が糖をグリコーゲンとして取り込みやすい状態。これを放置すると回復が遅れるため、ランニング後の糖質補給を心がけましょう。
【筋修復・筋合成】
ランニングなどの運動で筋線維は微細な損傷を受けている状態。この損傷した筋線維を修復し筋合成を促すには、タンパク質が非常に重要。
このタンパク質が不足すると、回復が遅延し筋力低下を起こす可能性もあります。
【免疫機能の維持】
長時間ランニング後は免疫が一時的に低下します。栄養不足は風邪を引きやすくなり、回復が長引いてしまいます。糖質・タンパク質不足の影響を受けやすいため、体調管理の面からも糖質タンパク質の摂取は欠かせません。
【炎症・酸化ストレスの調整】
ランニング後は身体内で活性酵素が増えます。いわゆる「身体のサビ」です。
この身体の活性酵素を抑えるには、ビタミンC・E、ポリフェノールが大切と言われています。
【具体的な摂取量目安】
1.糖質:体重の1.0~1.2倍
2.タンパク質:20~30g

栄養不足は「グリコーゲンの回復遅延」「筋修復の遅れ」「疲労が抜けない」「パフォーマンス低下」を引き起こし、「なんかずっと疲れている」の原因になりやすくなってしまいます。
コンビニで揃う回復食
【基本セット】
・おにぎり2個:グリコーゲン回復
・サラダチキン or ゆで卵:筋修復
・スポーツドリンク or 水:水分補給(回復の土台)
【時短回復食】
・バナナ:グリコーゲン回復
・プロテイン飲料:筋修復
【がっつり回復したい時】
・パスタ or お弁当(炭水化物多め)
・サラダチキン or 魚系(鯖缶など)
・味噌汁 or スープ
➝糖質補給にタンパク質、ミネラルも補給できるセット
【筋肉痛を軽減したい時】
・フルーツ(オレンジやキウイなど柑橘系)
・ヨーグルト
・ナッツ少量
➝ビタミンCやポリフェノールで身体の酸化・炎症を抑える効果が期待
Aランク:アクティブリカバリー・水分補給

【アクティブリカバリー】
【乳酸除去・代謝】
運動後の回復方法を比較した研究では、軽い運動をした方が安静にした時よりも乳酸除去が早いことが分かっています。別の研究でも低強度の運動は乳酸除去を促すことが分かっており、早い疲労回復が期待できます。
この系統の研究は一貫して、「軽く動いた方が代謝物の処理が早い」ことを支持しています。
【筋肉痛の軽減】
軽めの運動は主観的な筋肉痛や疲労感が軽減することに寄与します。
客観的な指標よりも「楽になる感覚」というように主観的な効果が期待しやすいです。
【血流・循環の観点】
軽めの運動は筋血流が増加し、「回復循環」が改善することが分かっています。
1.A N Belcastro, A Bonen(1975)Lactic acid removal rates during controlled and uncontrolled recovery exercise
2.L Hermansen & I Stensvold(1972) Production and removal of lactate during exercise in man
3.Helena Andersson et al(2008) Neuromuscular fatigue and recovery in elite female soccer: effects of active recovery
【水分補給】
【血流の維持(かなり重要)】
水分補給が足りないと、血流量が減るため、回復に必要な酸素・栄養が筋肉に届きにくくなります。また、ランニングによって生じた老廃物(代謝産物)が滞り、回復スピードそのものが低下してしまいます。
【グリコーゲン回復の効率性低下】
グリコーゲンは水分と共に筋肉に蓄えられます。水分不足はグリコーゲンの取り込みが不足するため、エネルギー回復が遅れてしまいます。
【筋けいれん・疲労感の軽減】
水分だけでなくミネラルも回復には重要であり、ナトリウムは身体に蓄える水分量に影響を与えます。
ミネラルの不足は、足攣り・倦怠感・パフォーマンス低下を引き起こすため、水分と共にミネラルの摂取が重要です。
【心拍数を落ち着かせる】
脱水状態は少ない血液を全身に送ろうとするため、心拍数は高いまま。しっかり水分補給をすることで心拍数が落ち着きやすく、心身がリラックスモードに入りやすくなります。
【目安水分摂取量】
・失った水分の150%を補給(体重1㎏減➝約1.5L補給)
【実践的には】
・ランニング後すぐに500ml前後
・その後こまめに補給
【水だけじゃダメなケース】
・汗を多くかいた時はナトリウム不足になるため、水分の吸収効率が低下します。
そのため水だけでなく、スポーツドリンクや経口補水液などの摂取がオススメです!
Bランク:マッサージ・冷却

【マッサージ】
【筋肉痛の軽減には効果あり】・【パフォーマンスの回復は小さな影響程度】
マッサージは局所的な血流改善の効果は期待できますが、身体全体の血流を大きく促すものではありません。
そのためランニングにより微細な炎症物質をマッサージした筋肉は排出を促すことが出来ます。しかし、あくまで局所的なので、全身の血流改善とは言い難く、また回復には栄養補給が必要不可欠であることも影響していると思われます。
【冷却】
ランニング後に筋肉を冷やすことは、筋肉の炎症を抑えて筋肉痛を抑える効果が期待されています。しかし、実際には筋肉痛の軽減に効果が可能性はありますが限定的と言われています。
Cランク:静的ストレッチ

【ストレッチ】
【ランニング後のストレッチは疲労回復効果はほぼなし】
ランニング後にストレッチをすると疲労回復効果や筋肉痛の予防が期待できそうです。しかし、実際にはストレッチは客観的な疲労回復効果や筋肉痛の予防効果はほぼないことが分かっています。
主観的には疲労回復効果はあるようですが、疲労回復を目的とするならストレッチは非推奨です。
ランニング後の疲労回復のメカニズム
【疲労回復の基本】
【エネルギーの回復】+【損傷の修復】+【炎症のコントロール】+【血流促進】+【ホルモン】
【エネルギー回復】
ランニングによって消費したグリコーゲンを再び蓄えることが必要です。グリコーゲンが枯渇すると、疲労感やパフォーマンス低下を引き起こしてしまいます。
筋肉・肝臓にグリコーゲンを蓄えるためには、「糖質」+「水分」+「ビタミンB群」が必要不可欠。
糖質は水分と共に筋肉にグリコーゲンとして蓄積されます。そしてビタミンB群がエネルギー代謝を補助する効果があり、B群の不足は「エネルギーが作れない状態」となり、回復が遅れてしまいます。
【筋損傷の修復・再構築】
ランニングのような運動は筋線維が微細損傷している状態。筋線維の修復・再構築には、材料であるタンパク質が必要不可欠です。
タンパク質がアミノ酸に分解され、mTOR経路が活性化し、筋タンパク質合成が促進されることで、筋肉はより強くなります。
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【炎症の調整】
ランニング後、身体内は活性酵素が増加している状態。抗酸化効果のあるビタミンC・Eは活性酵素を中和する効果があり、細胞ダメージを軽減させます。
また、脂質(特にオメガ3)は抗炎症作用があり、ランニング後の筋肉痛や炎症を調整する役割があります。
【水分+ミネラル】
「エネルギーの回復」+「筋線維の修復」+「炎症の調整」、これらは血液にのって栄養や酸素が全身に回ることで生じます。そのため回復環境である血液の循環をよりよくするためにも、失った水分摂取は非常に重要。
血液量を維持することで、栄養・酸素の運搬効率がアップします。
しかし、身体に蓄積することが出来る水分量はナトリウムイオンによって調整されています。そのため、補給した水分を身体に蓄えるにはナトリウムの摂取も大切!
そのため、ランニング後は水だけでなく、経口補水液もオススメです。
【鉄分】
酸素は「ミトコンドリアでエネルギー生成」・「乳酸・代謝産物の処理」・「筋修復・組織修復」・「炎症コントロール」・「脳・神経の回復」に関わります。
栄養だけでなく、酸素も効率よく回すことが回復のポイント!!
酸素は赤血球にあるヘモグロビンによって運ばれます。赤血球・ヘモグロビンの材料として鉄分を摂取することも心がけましょう!
【血流促進と成長ホルモン】
身体の回復に必要な栄養を摂取し、その栄養と酸素を血流にのって全身に回すことで回復を早めることができます。
血流促進にはアクティブリカバリーが最も効果的!
マッサージは局所的であり、ストレッチはわずかに伸ばした筋肉の血流が促進されるだけ。
また、深い睡眠は成長ホルモンが分泌され、身体の回復を促します。成長ホルモンの分泌を促すために、睡眠の質にもこだわってみましょう!
まとめ
本記事はランニング後の疲労を回復を促す行為Tier表とメカニズムについてまとめてきました。
| Sランク | 睡眠・栄養補給 |
| Aランク | アクティブリカバリー・水分補給 |
| Bランク | マッサージ・冷却 |
| Cランク | 静的ストレッチ |
栄養補給と睡眠は回復の基本です。身体を回復させる材料である栄養補給をしつつ、回復時間として睡眠が必要不可欠。そのうえで、栄養・酸素を全身に促すアクティブリカバリーが回復に効果的です。
意外とマッサージやストレッチは主観的な疲労感は緩和しますが、客観的な回復には効果が薄いことが分かりました。
疲労回復の基本は、【エネルギーの回復】+【損傷の修復】+【炎症のコントロール】+【血流促進】+【ホルモン】。
栄養補給として、糖質・タンパク質・脂質・ビタミン・水分・ミネラルをバランスよく摂取することが大切です。次のトレーニングをより良いものにするために、この記事でお伝えしたことを参考にして頂けると幸いです。
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