【こんな悩みを解決!!】

ランニングをして風邪を引きやすくなったような気がする

ランナーが風邪を引かないようにするにはどうしたらいいの?
ランナーは風邪を引きやすい…こんな言葉を聞いたことはありませんか?
健康的に過ごすには運動が欠かせません。しかし、ランニングすると風邪を引きやすくなってしまうのでは本末転倒…
また、日々記録更新を目指すエリートランナーにおいても風邪を引いてしまうとトレーニングが中断されてしまい、せっかくトレーニングを積んできたのに後退してしまいます。
本記事では「ランナーは風邪を引きやすい理由」「風邪を引きやすい状態」「風邪を引かないようにするには」についてお伝えします。
ぜひ、参考にしてみて下さい。
ランナーはなぜ風邪を引きやすい?
オープンウィンドウ仮説

強度の高いランニング(特に長時間)後は、3~72時間ほど免疫力が一時的に下がることが知られています。
【身体で何が起きているのか?】
1.ナチュラルキラー細胞(ウイルスを攻撃する細胞)が低下
2.唾液中のIgA(粘膜の防御)が低下
3.リンパ球の働きも一時的に低下
👉ウイルスに感染しやすくなる状態
【なぜ起こる?】
運動ストレスにより「アドレナリンの上昇により免疫細胞が血中から組織へ移動」・「コルチゾール上昇が免疫を抑制」し、戦う細胞が前線から一時的にいなくなってしまう状態。

特にコルチゾールが慢性的に高いと感染に弱くなる体質へシフトしてしまいます。
エネルギー不足(特に糖質不足)
ランニングは強度が高く消費エネルギーが多い運動であり、ランニングをすると糖質エネルギーを多く消費します。
糖質エネルギーを多く消費するため、ランニング後は「糖質不足:免疫細胞のエネルギー不足」「グリコーゲン枯渇:ストレス反応増大」という状態となってしまいます。糖質エネルギーは免疫細胞が正常に働くためにも必要なエネルギーなので、糖質不足状態は免疫細胞が満足に働けません。

低エネルギー状態は免疫低下を招いてしまいます。
上気道への物理的ストレス
普段は鼻呼吸で鼻の湿り気を通して空気が送り込まれるため、冷気・乾燥した空気が直接上気道に送り込まれることはありません。しかし、ランニング中は口呼吸が増加し、冷気・乾燥した空気が直接上気道に送り込まれストレスがかかります。
その結果、粘膜が乾燥し繊毛の運動機能が低下し異物を排除する機能が低下してしまいます。

ウイルスが入りこみやすい口腔環境となってしまうということです。
疲労の蓄積・オーバートレーニング

ランニングは強度の高い運動であり、運動後の身体は微細な炎症状態。慢性的な炎症状態は免疫を抑制し、口腔粘膜の防御力が低下してしまうことが分かっています。
そのため、回復が追い付いていない身体は風邪を引きやすい状態であり、回復を疎かにしているランナーは風邪をひきやすくなってしまいます。

身体は回復中に強くなります。オーバートレーニングは身体が強くなる過程を阻害したり、風邪をひきやすくなります。
回復もトレーニングの1つとして大切にしましょう!!
睡眠不足

睡眠は成長ホルモンの分泌による筋肉などの身体の修復だけでなく、免疫細胞を再構築する役割もあります。睡眠不足はナチュラルキラー細胞の活性が低下したり、抗体が作られにくくなります。
睡眠不足は感染防御力が直接低下するため、ランナーが睡眠不足になると他の要因とも合わせて風邪を引きやすくなります。
紫外線を浴びすぎる

紫外線によりDNAにダメージを与えると、「身体に異常が起きた」という信号が生じ、身体は免疫を抑制する方向にシフトします。これは過剰な炎症を防ぐ防御反応と呼ばれています。
また、表皮にある抗原提示細胞が紫外線で機能低下し、T細胞への情報伝達が弱まることで免疫反応が鈍ると言われています。
まとめ
【急性要因】
1.運動後のオープンウィンドウ
2.コルチゾール増加
3.糖質不足
【慢性要因】
1.オーバートレーニング
2.睡眠不足
3.紫外線暴露
【侵入リスク増加】
・上気道へのダメージ
ランナーが風邪を引きやすい状態
身体の疲労度の指標
【朝の感覚】
・身体が軽い➝回復している
・だるい、重たい➝疲労が残っている
【筋肉の張り・痛み】
・張りが強い➝回復が不十分
・軽い張り程度➝OK
※強い筋肉痛はまだ回復途中
【やる気・メンタル】
・走りたい➝OK
・走りたくない➝神経疲労あり
【パフォーマンス指標】
・同じペースなのにきつい➝回復出来ていないサイン
【安静時心拍数(RHR)】
通常より+5~10拍➝疲労・回復不足の可能性
【心拍変動(HRV)】
高い➝回復している
低い➝疲労状態
【スポーツウォッチがオススメ】

【本日の安静時心拍数と過去数時間の心拍数】
装着するだけで自動的に測定し記録しています。
一番上に現在の心拍数、その下に安静時心拍数(RHR)が示されています。この安静時心拍数(RHR)が普段より高い場合、疲労が残っている可能性があります。

【過去1週間分の安静時心拍数と平均】
過去1週間の安静時心拍数と平均が記録されます。
月曜日にスピード練習、火・水曜日は雨天でランニングは休み、木曜日はスピード練習をしています。
そのため、火曜日の安静時心拍は上昇し、火・水曜日と休んだため、木曜日の安静時心拍数は低めです。木曜日にサイドスピード練習を行ったので、金曜日に安静時心拍数が上昇しています。

【心拍変動(HRV)】
7日間の平均心拍変動と昨夜の平均が示されています。
心拍変動が緑ライン内であれば、トレーニング負荷と回復が釣り合っているということ。
緑ライン範囲外になると、トレーニング負荷に回復が間に合っておらず、負荷が高すぎるということです。
体脂肪の落とし過ぎ
ランニングエコノミー向上のため極端に脂肪を落としている人は風邪を引きやすいかもしれません。
体脂肪は免疫を活性化させるために必要な組織です。脂肪細胞から出る「レプチン」は”食欲調整”だけでなく、”免疫を活性化させる働き”があります。体脂肪が少ないとレプチンが低下し免疫応答が弱くなってしまいます。
【体脂肪の目安】
【男性ランナー】
12~18%:最もバランスが良い
10~12%:パフォーマンスは高いがややリスクあり
10%未満:免疫低下リスクが上がる
【女性ランナー】
18~25%:最も安全で安定
15~18%:やや低め
15%未満:免疫・ホルモン異常リスク増加
【なぜこの範囲だと適正なのか】
・エネルギーの余裕がある
・レプチンなどのホルモンが安定
・免疫細胞の働きが維持される
・体温維持(防御機能)も正常
👉「走れる+風邪を引きにくい」の両立ゾーン
まとめ
マラソントレーニングで疲労が蓄積していると免疫機能が低下し、風邪を引きやすい状態です。”朝起きた時に身体が重たい”・”安静時心拍数が普段よりも5~10回/分高い”時などはトレーニングを休むことも検討しましょう!!
また、脂肪を落とし過ぎたり、脂肪を落とそうと極端に摂取カロリーを抑えることも風邪を引きやすい状態を作ってしまいます。ランニングエコノミーを高めるには脂肪を落とすことが必要ですが、極端に脂肪が少ない状態は風邪を引きやすい状態なので、日常のケアは欠かさないようにしましょう!
ランナーが風邪を引かないようにするには
普段からトレーニングを積んでいるランナーは”オープンウィンドウ仮説”や”身体の疲労”の疲労により免疫が弱くなっている状態となっていることがあります。しかし、本質的にランナーは”免疫が弱い”ということではなく、回復を疎かにしてトレーニングと回復のバランスが崩れているランナーが風邪を引きやすいということ。
栄養摂取

【糖質とタンパク質】
身体の疲労回復にはランニングで失った糖質エネルギーの補給が非常に大切です。糖質は筋肉や肝臓に蓄えられて、次のトレーニングに備えるだけでなく、免疫細胞が正常に働くためのエネルギーにもなります。
また、タンパク質は筋肉の再生だけでなく、免疫細胞を作る為の材料にもなります。免疫細胞が少なくなり、体調を崩さないようにするためにもタンパク質の補給も意識しましょう。
【1食当たりの具体的な摂取量目安】
1.糖質:体重の1.0~1.2倍
2.タンパク質:20~30g

ランニング後の炎症反応を抑えるために糖質・タンパク質に加えて、ビタミンA・C・Eおよびポリフェノール・カロテノイドは、積極的に摂取したい栄養素です。
抗酸化作用のある栄養素もしっかり摂ることで、身体の疲労回復を促して免疫機能回復も促進させましょう!!
睡眠

ランニングの身体の炎症は、睡眠中に調整されます。睡眠不足は全身の慢性的な炎症に繋がり、回復が遅れたり免疫機能が低下した状態が続いてしまいます。良質な睡眠を取ることは免疫機能を回復させ風邪を予防することに繋がります。
【睡眠の効果を最大化するコツ】
1.睡眠は最初の3時間が非常に大切。最初の3時間は深い睡眠が多い時間帯であり、回復の「ゴールデンタイム」と呼ばれています。
2.睡眠の効果を最大化するには就寝前のNG行動を避けることが大切。スマフォの長時間使用、夕方以降のカフェイン摂取、睡眠中の強い光は睡眠の質を下げるため避けましょう。
紫外線対策

過度に紫外線を浴びることは表皮にある免疫に関わる細胞の機能低下を起こしてしまいます。特に暑い夏場は紫外線が強いため、紫外線対策は必須です。
紫外線を過度に浴びないようにするためには紫外線対策アイテムが必須です。
【ランニング中の紫外線対策アイテム】
気道保護
空気が乾燥していることが多い冬場で口呼吸は口腔や気道が乾燥し、ウイルスなどの異物を除去しにくい状態となってしまいます。
そのため、特に寒い冬場は”ネックウォーマー”や”ネックゲイター”などを利用して直接冷たい空気が大量に入ってこないように工夫することをオススメします。
まとめ
ランナーは「免疫が弱い」というわけではなく、「トレーニング負荷と回復のバランスが崩れると弱くなる」ということで、紫外線が加わると「炎症+免疫抑制」が同時に起こり風邪を引きやすくなります。
ランニングは強度の高い運動であり、トレーニング後は身体が疲弊している状態であり、感染に弱い状態とも言えます。そのためトレーニング後の回復・ケアを大切にし、「トレーニングと回復のバランスが保たれる」ように意識しましょう。
トレーニング後の疲労回復は「栄養摂取」と「睡眠」が大切な要素であり、怠らないようにしましょう。疲労状態の目安は、”朝起きた時の身体の重たさ”や”安静時心拍数”です。客観的に疲労度を確認したいなら「ランニングウォッチ」がオススメです。
トレーニングと疲労度合いを確認しバランスを取って風邪を引かないように気を付けましょう!!
風を切るランニング 






