「ほぼ全力で1km走ってスタート位置に戻って再びほぼ全力で走る」
マラソンのトレーニングを積んでいた時に、インターバル走とレぺテンショントレーニングの間のようなトレーニングだけど、これって効果あるのかな?中途半端になっていないかな?と悩んでいた時がありました。
そんな時SNSで、長距離ランナーが400m速く・400mジョグを20セットを行うトレーニングをしている動画をみかけました。設定ペースとジョグを同じ距離または時間に設定するトレーニングをファルクトレーニングと言うことを知り、ファルクトレーニングについて調べました。
この記事では「ファルクトレーニングについて」から「ファルクトレーニングで得られる効果とやり方」・「オススメの人」・「実際にファルクトレーニングを取り入れている例」についてお伝えしていきます。
「普段のトレーニングがマンネリ化してきた…」「新しいトレーニング方法が知りたい!」という方は参考にしてみて下さい。
ファルクトレーニングとは?

ファルクトレはスウェーデン語で「スピード遊び」を意味します。決まったペースや距離にとらわれず、自分の感覚で速く走ったりゆっくり走ったりを繰り返すトレーニング方法です。
ペースや距離にこだわらず、体の感覚を大切にすることがポイントのようです。
ファルクトレーニングは私が行っていた、”速いペースとゆっくりペースを同じ距離・時間にする”ことにこだわる必要はないということですね。
インターバル走とは違うポイント
ファルトレクトレーニングは「ランニングにスピードを変化させるトレーニング全般」を言います。設定ペース・時間・距離に明確な決まりが無く、ランナーの感覚を重視したトレーニング手法です。
インターバル走もファルクトレーニングも疾走とジョグを繰り返すトレーニングであり、明確に分けることは難しいです。
【インターバル走とファルクトレーニングの違い】
| インターバル走 | ファルクトレーニング | |
| 距離 | 固定 | 自由・感覚 |
| 時間 | 固定 | 自由・感覚 |
| ペース | 固定 | 自由・感覚 |
| 精神的負担 | 高い | 少ない |
インターバルトレーニングは設定したペース・時間を明確に決めて行うことが多いです。設定ペース(設定強度)を守るために「きつさを感じた状態で耐える」トレーニングです。
ファルトレクトレーニングは疾走と楽なペースの距離や時間を大まかに決め、あとは本人の感覚重視で行います。
したがって、ファルトレクトレーニングはある程度精神的に余裕を持った状態でランニングをすることになります。ファルトレクトレーニングは「設定ペースを守れなかった」という練習の失敗が無いため変に落ち込む必要はありません。
ファルクトレーニングの効果とやり方

ファルクトレーニングで得られる効果は疾走時の走るペースによって異なります。どのくらいのペースをどの程度維持するのかによって決まってきます。
疾走とジョグは固定せずに自由・感覚で走るといっても目的によって、疾走ペース・時間とジョグ時間はある程度考慮しなければいけません。
① 持久力の向上
「疾走ペース:マラソンペース~テンポ走を長め」→「ジョグ:短め」を繰り返すことで有酸素能力が向上し、持久力が向上します。
持久力は長時間運動を続ける能力です。主に「心肺機能」・「脂肪をエネルギーとして利用する能力」が関係し、フルマラソンのような長距離を走るランナーにオススメです。
疾走ペースを”マラソンペース”~”テンポ走”を長めにこなすことで、「フルマラソン後半の失速予防」・「長時間走り続ける能力向上」・「疲れにくい身体づくり」効果が期待できます。
② 乳酸処理能力・心肺機能向上に伴うスピード持久力の向上
「疾走ペース:閾値走~インターバル走」→「ジョグ:疾走と同じ時間くらい」を繰り返すことで乳酸処理能力と心肺機能が向上し、速いペースを維持するスピード持久力が向上します。
乳酸処理能力・心肺機能を高めることで得られるスピード持久力を高めるトレーニングは、5km・10km~ハーフマラソンを出走する予定のあるランナーにオススメです。
疾走ペースを”閾値走”~”インターバル走”のような速いペースでこなすことで、「速いペースを楽に維持できる」・「レース後半の粘り強さ向上」効果が期待できます。
③神経活性化によるスピード強化
「疾走ペース:インターバル走~レぺテンショントレーニング」→「ジョグ:疾走の2~3倍くらい」を繰り返すことで走るスピードが強化されます。
疾走ペースをインターバル走~レぺテンショントレーニングにすることで神経が活性化し走るスピードが速くなります。イージーランのようなゆっくりだけのペースでは、遅筋線維だけが成長しモッタリとした走りになってしまいます。
フルマラソン・5km・10km・ハーフマラソン問わず、記録更新を狙いたい人はスピード強化のトレーニングが必要です。
ファルクトレーニングをオススメしたい人
1.トレーニングがマンネリ化して飽きてきた人
2.インターバル走などのポイント練習が憂鬱な人
3.ポイント練習を行うための”平坦”・”信号無し”・”無風”といった条件の道がない人
マラソントレーニングはペースや距離・時間を固定して行うものが多いため、マンネリ化しやすい一面があります。トレーニングに飽きてきた、トレーニングのバリエーションを増やしたいというランナーにファルクトレーニングはマンネリ化を防ぐための1つのトレーニングとしてオススメです。
また、インターバル走などのポイント練習前が憂鬱な人もファルクトレーニングという選択肢を持っておくことで精神的に少し楽になります。ペース・時間・距離を固定すると義務感があり憂鬱ですが、感覚で調整することも選択肢に持っておくことで憂鬱感が減ります。
閾値走・インターバル走やレぺテンショントレーニングを設定ペースで行うには、「平坦」・「信号などで止まらない」・「無風」といった条件の道が必要です。お住いの地域によっては、条件にある道が無い場合もあると思います。そういったランナーは「疾走➝ジョグでスタート位置に戻る」ことを繰り返すファルクトレーニングで代用することをオススメします。
ファルクトレーニングを取り入れている例
【”上り坂1kmを閾値走~インターバルペース”→”スタート位置にジョグで戻る”×8~10】
「速く走るための筋力・ランニングパワーを鍛えたい(ストライドを伸ばしたい)」+「心肺機能・乳酸処理能力を上げてスピード持久力」を鍛えることが狙いです。

平坦を速く走るトレーニングを繰り返すと筋肉量が減少し、速く走るためのパフォーマンスが落ちてしまう可能性があります。筋肉そのものに刺激を入れて筋分解を抑制するために坂道の高強度域のトレーニングを取り入れています。
【”平坦の設定距離をインターバル~レぺテンションのペース”→”スタート位置にジョグで戻る”×8~10】
「速く走るための神経活性化によるスピード強化(ピッチを上げたい)」+「心肺機能・乳酸処理能力を上げてスピード持久力」を鍛えることが狙いです。
私の住んでいる地域では平坦+信号無しの河川敷がありますが、風が強く走る向きによって追い風・向かい風の影響を大きく受けます。河川敷も設定距離を複数回をこなすだけの距離が無い為、どこかで折り返さないといけません。そうなると風の影響で設定した距離を固定ペースで走るインターバル走やレぺテンションで走るトレーニングは難しくペースが乱れてしまいます。
そのため、インターバル走やレぺテンションをファルクトレーニングとしてスタート位置にジョグで戻ることを繰り返し疾走ペースを固定するようにしています。
【”平坦を閾値走ペース”→”ジョグ”を好きに繰り返す】
乳酸処理能力を上げてスピード持久力を集中的に鍛えたい時に行っています。

個人的にですが閾値走は苦手意識があり、一番やりたくないトレーニングです。
閾値走は精神的に憂鬱になるトレーニングなので、精神的に楽になるための設定ペースを設定時間の合計をこなすなどで精神的に楽になるように工夫しています。
連続40分➡20分×2など
まとめ
本記事ではファルクトレーニングついて解説してきました。ファルクトレーニングは決まったペースや距離にとらわれず、自分の感覚で速く走ったりゆっくり走ったりを繰り返すトレーニング方法です。
ペースや距離にこだわらず、体の感覚を大切にすることがポイントです。ファルクトレーニングは設定ペース・時間・距離を固定するのではなく自由・感覚で調整するためポイントトレーニング前の憂鬱感が和らぎます。
しかし、ファルクトレーニングで得られる効果を狙う場合、設定ペースには気を付けなければいけません。スピード強化をしたいのに、疾走をマラソンペース~閾値走にしては狙った効果を得ることができません。疾走を自由・感覚に調整することがファルクトレーニングですが、最低限狙いたい効果からペースは考えましょう!

今日が一番若い日です。得た知識は行動に移して始めて意味があります。
トレーニングに悩んでいる方はファルクトレーニングを参考にしてトレーニングをアレンジしてみて下さい。
風を切るランニング 