
もっと速く走れるようになりたい

なんで他の人はスイスイ楽に走っているのにあんなに速いの?
「マラソンの記録を伸ばしたい人」・「スイスイ楽に速く走りたい人」、そんな人にはトレーニングとしてドリルがオススメです。
マラソンのパフォーマンスに大きく影響すると言われているのが、「VO2max(脂質代謝能力)」×「ランニングエコノミー(走りの燃費)」です。
ランニングドリルはその中でもランニングエコノミーの改善を目的としたトレーニングであり、「スイスイ楽に走る”身体作り”・”走り方”」を身に付けることができます。
本記事ではランニングエコノミーを高めるランニングドリルを5つ紹介します。
マラソンの記録更新を目指したい人・タイム更新に悩んでいる人は参考にしてみて下さい。
ランニングレベルを上げるドリル5選
スキップ

スキップ:アキレス腱の反発とリラックスした動きを身に付けるためのランニングドリル
【スキップの効果】
走る推進力をアキレス腱の反発を利用することで筋肉のエネルギーを節約することができ燃費の良い走りになります。スキップはアキレス腱の反発(バネ)を高めることができるトレーニングであり、バネを利用した走りが身に付きます。
また、スキップは上半身をリラックスして行うものであり、上半身の無駄な力みを減らすことでエネルギーロスを最小限にします。
【スキップのポイント】
1.ポンポンと跳ねるように意識することでアキレス腱のバネを利用した走りを身に付けます
2.リラックスして上半身の無駄な力みをとることを身体に覚えさせます
Aスキップ

Aスキップ:ももを引き上げながら身体の真下に接地する感覚を身に付けるドリル
【Aスキップの効果】
Aスキップは足の着地が身体の真下につくことが身につくドリルです。身体の前でなく真下に着地することで余計なブレーキを防いだり、足の故障を予防することができます。
その結果、ブレーキによる減速が改善しスムーズな推進力を得ることが出来るようになります。
【Aスキップのポイント】
ももを引き上げながら行うスキップですが、ももの上げ過ぎはNGです。ランニングのスピードともも上げの高さは相関関係がないことが分かっており、ももを無理に引き上げるメリットはあまりありません。
着地位置が身体の真下にくることを意識して行いましょう!!
腿上げ

もも上げ:足の引き上げをスムーズにすることで接地を素早くするためのドリル
【もも上げの効果】
ランニングエコノミーを向上させる1つのポイントは接地時間を短くすることです。
もも上げは足の引き上げをスムーズにすることで接地時間が短くなり、アキレス腱のバネを利用した走りを身に付けることが出来るようになります。
【もも上げのポイント】
もも上げという名称ですが、ももの上げ過ぎはNGです。両腕の振りと連動させて足の接地はできるだけ短くなるように意識しましょう!
バウンディング

バウンディング:大きく前に跳ねながら進み、アキレス腱のバネを高めるドリル
【バウンディングの効果】
大きく前に跳ねながら進むためアキレス腱のバネを鍛えることができます。その結果、推進力が向上しランニングスピードを効率よく高めることができます。
【バウンディングのポイント】
とにかく大きく腕を振りダイナミックにバネを利用しながら前に進むことがポイントです。しかし、余計な力は抜きスムーズにリズミカルに行いましょう!
アンクリング

アンクリング:足を小刻みに動かし素早い接地とピッチを高めるドリル
【アンクリングの効果】
足を小刻みに動かすことでピッチを高める効果があります。ピッチが高まることで自然と接地時間が短くなり、アキレス腱を利用した走りを身に付けることができます。
ピッチを高める走りはペースコントロールがしやすく、坂道にも対応しやすく、日本人の体格に合っている走り方と言われています。
【アンクリングのポイント】
足の前側で接地しリズミカルに細かく行うことがポイントです。足の回転を速くしピッチ走を極めていきましょう。
ランニングドリルでランニングエコノミーを向上
ランニングエコノミーって
ランニングエコノミーって?

ランニングエコノミー:「走りの燃費」
ランニングエコノミーは「どれだけ少ないエネルギーで効率よく走ることができるか」という”走りの燃費”こと。一定の速度で走った時にエネルギー消費量が少ないと”ランニングエコノミーが良い”と言えます。
マラソンのパフォーマンスは”VO2Max(最大酸素摂取量)”と”エネルギー消費量が大きく関係”してきます。
「より多くの酸素を身体に取り込み走るためのエネルギーに変換する能力:VO2Max」「少ないエネルギーで効率よく走ることが出来る能力:ランニングエコノミー」、より多くのエネルギーを生成することができ、燃費の良いランナーが速く走ることが出来るのはイメージが付きやすいはず。
興味深いのはランニングエコノミーは単なる体力や筋力だけで決まるものではなく、筋肉や腱の弾性・神経系の働き・ランニングフォームやシューズに至るまで、様々な要素が複雑に関係しています。そしてこれらは、正しいアプローチを取れば初心者でも十分に改善出来ることが、数多くの研究から明らかになっています。
ランニングエコノミーの構成要素
ランニングフォーム

【主なランニングフォームの要因】
1.無駄な上下運動が少ない
2.接地時間が短い
3.ブレーキ動作が少ない
【無駄な上下運動を抑える】

前に進むために地面を蹴り出す力は斜め上前方。上方向への力が強いとポンポン跳ねるような走りになり、着地の衝撃も強くエネルギーロスが大きくなってしまいます。蹴り出す力を出来るだけ前に進む方向へ大きくし、上方向は最小限にするのがランニングエコノミーの良い走り方です。
【接地時間が短い】

人の走りは筋肉の収縮だけでなく、腱(特にアキレス腱)のバネを使っています。
接地時間が短いと腱をゴムのようにして「素早く伸びて戻る」という力を走る推進力に活用できます。反対に接地時間が長いと前に進むためのエネルギーが「熱として逃げる」と言われています。
「短い接地時間」=「反発を上手く再利用できる」=「省エネ」ということです。
【ブレーキ動作が少ない】

足の着地位置はランニングパフォーマンスにとってもすごく重要な要素。
速く走ろうとして、足を前に出して着地をしてしまうと、着地の衝撃がブレーキとなってしまいます。また、ランニングフォームを維持するための筋肉の活動量も多くなり、エネルギーロスも非常に大きい走り方。
足の着地は身体の真下がポイントです。
腱の弾性

腱=エネルギーを再利用するバネ
腱のバネはエネルギーをほぼ使わないため、速く楽に走ることができるランナーほど腱を上手く活用しています。速いランナーは腱に適度な硬さがあり、エネルギーを効率よく推進力に変えることができます。腱の柔らかいランナーはエネルギーが逃げやすく、反発が弱いため燃費の悪い走りになってしまいます。
参考文献
1.Jared R Fletcher et al.(2017):Running Economy from a Muscle Energetics Perspective
2.Philo U Saunders et al.(2004)Factors affecting running economy in trained distance runners
神経系の働き(動きの上手さ)
燃費の良い走りには筋肉を効率よく使うことがポイント!
筋肉を効率よく使うポイントは、「必要な筋肉だけ使う」・「収縮のタイミングが良い」・「無駄な力みが少ない」。余計な力を抜き、楽に走ることが出来る筋肉の使い方を覚える必要があります。
ジャンプなどのトレーニングを行うことで、「必要な筋肉だけ使う」・「タイミングが最適化」されランニングエコノミーが改善されると言われています。
体重・体組成

効率よく走るには軽さは大切!特に、走るための推進力を生み出さない脂肪は少ないに越したことはありません。
筋肉が落ちるのを最小限にし、余計な脂肪をできるだけ落とすには、ジョグ(イージーラン)・筋トレを取り入れることがポイント。ジョグと筋トレで走りに特化した身体作りをしてみてはいかがでしょうか?
ランニングシューズ

ランニングシューズは身に付けるランニングアイテムの中でランニングエコノミーに非常に大きく影響します。
「カーボンプレート」+「高反発フォーム」は着地の衝撃を次の推進力に変える割合が大きく、楽に速く走ることができます。普段のジョグ用の他に、スピード練習(テンポ走・閾値走・インターバル走・レぺテンショントレーニングなど)やレース用としてカーボンプレート入りのランニングシューズを購入することをオススメします。
細部までパフォーマンスにこだわりたいのであれば必須です!
【執筆者使用の初心者にもおすすめカーボンプレート入りシューズ】

カーボンプレートによる反発だけでなく、軽量性+グリップ力による安定感で非常に扱いやすいシューズです。
まとめ
おすすめランニングドリルを5つ紹介しました。
【おすすめランニングドリル5つ】
スキップ:アキレス腱の反発とリラックスした動きを身に付けるためのランニングドリル
Aスキップ:ももを引き上げながら身体の真下に接地する感覚を身に付けるドリル
もも上げ:足の引き上げをスムーズにすることで接地を素早くするためのドリル
バウンディング:大きく前に跳ねながら進み、アキレス腱のバネを高めるドリル
アンクリング:足を小刻みに動かし素早い接地とピッチを高めるドリル
ランニングドリルは”燃費の良い走り”を身に付け楽に速く走ることができます。ランニングパフォーマンスを決める大切なランニングエコノミーを極めるために、ランニングドリルをトレーニングに取り入れてみてはいかがでしょうか?
トレーニングを積みたい人にオススメ書籍
【レビューの傾向】

:どのレベルのランナーにもオススメ
ランニング歴は浅いですがランニングに向き合おうと思い購入しました。 ビギナーには向いていないかと思いましたが、そんなことはなく どのレベルでも参考になり、とてもいい本です。

:ランニングを戦略的に捉えることができました
これまでのランニングに対する認識や視座が一段も二段も高くなった感じ。この本をきっかけに、ランニングのあり方などを戦略的に捉えるきっかけになりました。

:記録を伸ばしたい人にはおすすめ
私はランニング初心者なので、まだこの本のレベルには達していないと思いました。
記録を伸ばしたいとか考えている中級者以上の方には参考になる沢山の練習プログラムがあります。

ランニングの目的や具体的なトレーニング方法について体系的に記述しており、効果的なトレーニングがレベル毎に体系化されていると評価されています。ウォーミングアップの種類や精神面・戦略、暑熱環境下のことや水分補給、5km〜15kmのためのEペースなど、様々な距離や競技別の応用が可能だと好評です。
【レビューの傾向】

:ランニングのイメージが変わります
ランニングはきついとかのハードルが高いイメージがあると思います。しかしこれを読むとランニングのハードルが下がると思います。そんなきつくやらなくていいんだなとなります。
あとは健康に良い点もかかれているので、健康を気にしている方は一読を。

:オススメです
今まで読んだランニングの本で最もわかりやすかったです。医学的にも納得できました。

:参考にはなる
科学的にトレーニングを行うために参考になります。前足部接地は私には合いませんでした(下手なだけかもしれませんが、ふくらはぎ痛めました)

ランニング初心者にもわかりやすい説明があり、論理的で理解しやすいという意見もあります。 継続性については、楽しく長く走り続けられる点や、疲れず辛くない継続性が好評です。
風を切るランニング 


