ランニング中に足首が痛い!?足首の前側・内側・外側の原因と対策を解説

本記事にたどり着いた人はランニング中に足首が痛くて困っている方だと思います。

ランニング中に足首が痛くて、原因と対策が知りたいという方に向けて、足首が痛む原因と対策をまとめてみました。

ランニング中の足首の痛みを解決したいという方は参考にしてみて下さい。

ランニング中に足首の前側が痛い原因と対策

①前脛骨筋腱炎

【ランニング中の前脛骨筋の役割】
1.つま先が地面に引っかからないようにコントロールする
2.着地直後の足首の動きを制御する
3.歩行やランニング中の足部の安定性に寄与する

※特に遊脚期(足が地面から離れている間)や着地直後に活動します

走(かける)
走(かける)

前脛骨筋は躓かないようにつま先を上げる・着地後の足首の安定に関わります。

走(かける)
走(かける)

前脛骨筋はすねの前外側から足首の前を通って土踏まずに腱が付いています。すねの前外側から足首の前・つちふまずに痛みに圧痛が出たり、ランニング開始直後に痛みが出るようであれば要注意です。

また、前脛骨筋はつま先を上げる作用があり、つま先を上げると痛みが出る場合も要注意です。

【ランナーに多い原因】

① 急な走行距離・強度の増加

急に距離を伸ばしたり、スピード練習を増やしたりすると、前脛骨筋腱への負担が大きくなります。

② 上り坂や下り坂の反復

坂道では足首のコントロールがより必要となり、前脛骨筋への負荷が増えることがあります。

③ オーバーストライド

足が体より前に着地しすぎるフォームでは、着地時の衝撃を制御するために前脛骨筋が強く働きやすくなります。

④ シューズの影響

摩耗したシューズや自分に合わないシューズは、前脛骨筋への負担を増やす一因となる可能性があります。

走(かける)
走(かける)

前脛骨筋だけが痛い場合、負担のかかるランニングフォーム・不適切なシューズで痛めている可能性があります。

ランニングフォームの見直し(足の着地位置)やシューズが用途に合っているのかを確認しましょう。

ランニング負荷の調整
痛みが強い時期は距離や強度を減らす
症状が落ち着いてから徐々に運動量を戻す

フォームの見直し
オーバーストライドを避ける
着地位置を身体の真下に近付ける

柔軟性・筋機能の改善
ふくらはぎや足関節周囲の柔軟性を保つ
足部・下腿の筋力をバランスよく鍛える

シューズの確認
摩耗が進んだシューズは交換を検討する
足型や用途に合ったシューズを使用する

②足関節前方インピンジメント

骨同士が軟骨の表面上を転がったり・滑ったりすることで関節は動きます。

足首が前に倒れる動きをする時に、足首の前にある組織が挟み込まれることで痛みや詰まり感が出ることを足関節前方インピンジメントといいます。

走(かける)
走(かける)

前脛骨筋炎との違いは、「足首が自然と前に倒れる・しゃがみ込む(前脛骨筋を使用しない)」時に痛みが出る場合は足関節前方インピンジメントの可能性があります。

【ランナーに多い原因】

① 繰り返しの背屈動作

ランニングでは着地から立脚中期にかけて足首が背屈するため、繰り返しの負荷によって前方組織が刺激されることがあります。

② 足関節捻挫の既往

足関節捻挫後に瘢痕組織や滑膜の肥厚が残ると、前方で挟み込まれやすくなる場合があります。

③ 骨棘(骨のとげ状変化)

長期間の繰り返し負荷により脛骨や距骨前方に骨棘が形成されると、背屈時の衝突が起こりやすくなります。

④ 足関節の可動域制限

足首の柔軟性が低下すると動作が非効率となり、前方へのストレスが増えることがあります。

走(かける)
走(かける)

ランニングによる繰り返しの負荷によって足関節前方インピンジメントが生じます。

【ランニングフォームとの関係】

オーバーストライド

体より前で着地しすぎるフォームでは、着地時に足首前方へ大きなストレスがかかることがあります。

上り坂

坂道では平地よりも足首を深く曲げるため、症状が出やすい場合があります。

ランニング負荷の調整
痛みが強い時期は距離や強度を減らす
症状を見ながら段階的に運動を再開する

足関節の可動域改善
ふくらはぎのストレッチ
足関節の背屈可動域を改善する運動

ランニングフォームの見直し
オーバーストライドを避ける
ピッチや着地位置を調整し、足首前方への負荷を減らす

前脛骨筋腱炎との違い

項目足関節前方インピンジメント前脛骨筋腱炎
主な痛み足首前方の詰まり・痛みすね前面〜足首前方の腱の痛み
背屈(つま先を上げる動作)痛みや詰まり感が出やすい痛みが出ることがある
しゃがみ込み痛みや詰まり感が出やすい必ずしも症状は出ない
主な障害部位骨・滑膜・瘢痕組織など前脛骨筋腱

ランニング中に足首の外側が痛い原因と対策

①腓骨筋腱障害

【ランニング時の腓骨筋の役割】
1.着地時の足関節を安定させる
2.横方向のぐらつきを抑える
3.蹴り出し時の足部の安定に寄与する

走(かける)
走(かける)

特に片脚支持期に膝が内側へ入りすぎないようコントロールする役割を担っています。

走(かける)
走(かける)

走っている時に外くるぶしの後ろが痛くなる時は要注意です。

① 急な走行距離・強度の増加

走行距離やスピード練習を急に増やすと、腓骨筋腱への負荷が高まります。

② 路面の影響

傾斜のある道路や不整地では足首の横方向の安定性がより求められ、腓骨筋が過剰に働くことがあります。

③ 足関節捻挫の既往

外側靱帯損傷後は足関節の安定性が低下し、腓骨筋腱への負担が増えることがあります。

④ シューズの影響

摩耗したシューズや足に合わないシューズは、足部の安定性を損ない負荷を増やす可能性があります。

【対策】

ランニング負荷の調整
痛みが強い時期は走行距離や強度を減らす
症状が改善してから徐々に運動量を戻す

足関節周囲の筋力強化
腓骨筋を含む足関節周囲筋のトレーニング
バランストレーニングや片脚立ち

シューズの見直し
摩耗したシューズは交換を検討する
足型や用途に合ったシューズを選ぶ

路面や練習内容の工夫
症状がある間は傾斜路や不整地での走行を控える
急な坂道トレーニングを避ける

走(かける)
走(かける)

特に安定性の高いシューズを使うことで足首の不安定さが改善し、腓骨筋腱障害が改善することがあります。

② 捻挫後の機能低下

足関節捻挫は、痛みや腫れが引いても足首の機能が完全には回復していないことがあります。 その状態でランニングを再開すると、外くるぶし周囲の痛みや再捻挫につながることがあります。

【なぜ機能低下が起こるの?】

足関節捻挫では、靱帯だけでなく周囲の感覚受容器(固有受容器)も影響を受けることがあります。その結果、「足首の位置を感じる能力(位置覚)」・「バランス能力」・「筋肉が素早く働く能力」などが低下し、足首の安定性が損なわれることがあります。

【機能低下による悪循環】
足関節捻挫

靱帯や感覚受容器の損傷

バランス能力・位置覚の低下

足首が不安定になる

腓骨筋など周囲の筋肉に負担が増える

外くるぶし周囲の痛み・再捻挫のリスク増加

【ランナーに多い原因】

① リハビリ不足

痛みが軽くなった時点で運動を再開すると、機能回復が不十分なままになりやすくなります。

② 筋力低下

腓骨筋や下腿の筋力が低下すると、着地時の安定性が損なわれます。

③ バランス能力の低下

片脚支持が多いランニングでは、バランス能力の低下がフォームの乱れにつながります。

④ 足関節の可動域制限

捻挫後に足首の動きが硬くなると、代償動作が増えて他の部位への負担も大きくなります。

【対策】

① バランストレーニング
片脚立ち
バランスパッドを使った練習
動的バランス練習

これらは足関節周囲の協調性や位置覚の改善に役立つ可能性があります。

② 筋力強化
カーフレイズ(かかと上げ)
足首の外返し運動(腓骨筋のトレーニング)
足部内在筋のエクササイズ

③ 可動域の改善
ふくらはぎのストレッチ
足関節の背屈可動域を改善する運動

④ 段階的なランニング復帰

痛みや不安定感がないことを確認しながら、距離や強度を少しずつ増やしていくことが重要です。

ランニング中に足首の内側が痛い原因と対策

① 後脛骨筋腱障害

【ランニング中の後脛骨筋の役割】

1.足のアーチ(土踏まず)を支える
2.着地時の足の安定性を高める
3.蹴り出し時の力を伝える

※ランニングでは1歩ごとに繰り返し働くため、負荷が蓄積すると腱に痛みが生じることがあります。

【ランナーに多い原因】

① 急激な走行距離・練習量の増加

走行距離や頻度、スピードを急に増やすと、腱への負担が大きくなります。

② 足部の過回内

着地時に足が過度に内側へ倒れ込むと、後脛骨筋腱への負荷が増加します。

③ ふくらはぎ周囲の柔軟性低下

足関節の動きが制限されると、後脛骨筋が代償的に働きやすくなることがあります。

④ シューズの影響

摩耗したシューズや、自分の足に合わないシューズは負荷を増やす一因となることがあります。

【対策】

ランニング負荷の調整
痛みが強い時期は距離や強度を減らす
症状が落ち着いてから段階的に再開する

足部・下腿の筋力強化
カーフレイズ(かかと上げ)
タオルギャザー
足部内在筋のエクササイズ

柔軟性の改善
ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)のストレッチ
足関節の可動域を保つ運動

シューズの見直し
摩耗が進んだシューズは交換を検討する
足型や走り方に合ったシューズを選ぶ

② 足根管症候群

足根管は、内くるぶしの後方にあるトンネル状の空間で、その中を後脛骨神経や腱、血管が通っています。

この部位で神経が圧迫されると、足底や内くるぶし周囲に症状が現れます。

【ランナーで考えられる要因】

① 繰り返しの負荷

長距離ランニングなどで足部への負荷が蓄積すると、神経周囲の組織に影響して症状が出ることがあります。

② 足部のアライメント

過度な回内(足が内側へ倒れ込む動き)などにより、足根管周囲への負荷が増える可能性があります。

③ シューズや締め付け

足に合わないシューズや局所への圧迫が、症状に関与することがあります。

④ 外傷や腫脹

足関節捻挫後の腫れや瘢痕組織などが、神経の通り道に影響を与える場合があります。

【対策】

ランニング負荷の調整
症状が強い時期は距離や強度を減らす
悪化する場合は一時的に休養を検討する

シューズの見直し
足に合ったサイズや形状を選ぶ
摩耗したシューズは交換する

足部機能の改善
足部・足関節周囲の筋力トレーニング
必要に応じて柔軟性の改善や動作の見直しを行う

医療機関の受診

しびれが持続する、筋力低下を感じる、症状が悪化する場合は、整形外科などで評価を受けることが勧められます。

後脛骨筋腱炎との違い

項目足根管症候群後脛骨筋腱炎
主な原因神経の圧迫腱への負荷・炎症
痛む場所内くるぶし周囲〜足底内くるぶしの後ろ〜足の内側
しびれ起こりやすい一般的には目立たない
灼熱感起こることがある通常は少ない
つま先立ち必ずしも痛くない痛みが出ることがある

まとめ

本記事ではランニング中の足首の痛みについて整理してきました。

ランニング中の足首の痛みに多く共通することが、「オーバーワーク」「不適切なシューズを使う」こと。ランニングは片足で着地・片足で全身を支えることを繰り返すため、非常に負担のかかりやすい部分です。

オーバーワークは足首を痛めやすいため、走行距離を急に伸ばした・高強度のトレーニングを増やしたなど思い当たる節がある場合、トレーニング負荷・内容をもう一度考え直しましょう。

また、ランニングシューズは安定性の高いシューズを使うことで改善できるかもしれません。同じランニングシューズを使い続けている・スピード用のシューズを使っている人は、ランニングシューズを見直してみましょう。